論文番号 97

著者名 青木伸一・水田勝也

論文題目 砂漣の発達・再形成過程における漂砂量の時空間分布特性

討論者 出口一郎(阪大・工・土木)

質疑

 たとえば図-3,Run-1 (p.483)をみると,砂漣波長も定常な値になるまで比較的長い時間がかかっている.このことは,砂漣の発達を解析する場合に「初期に仮定した波長をもつ砂漣の振幅増幅率を求める」という方法は適用できないということでしょうか?

回答

 1波の砂漣の発達について詳しく検討しているわけではないのではっきりしたことはお答えできません.ただし,図に示したRun-1のケースでは砂漣波長もゆっくり成長していますが,その他のケース(図-3に示されていないものも含める)についての同様のグラフを見ると,砂漣波長は砂漣波高に比べてすみやかに一定値に達しています.つまり砂漣波長が一定値に到達してからも砂漣波高は増大していくケースが多く見られます.このような状況での発達を論じる場合には,波長を固定したモデルが適用できると思います.

 

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